はじめに

各部門の紹介

大学病院における放射線科医の役割を理解し、画像診断、核医学、IVR、治療のプロを目指していきたいと考えています。各部門の概略を以下に示します。

≪画像診断≫

放射線部では400〜500件/日の放射線学的検査が行われ、画像は完全フィルムレス環境で読影室へ配信されます。我々は全ての画像を直ちに読影し、放射線診断レポートを短時間で電子カルテへ配信しています。放射線科医が全画像の即時読影を行っている数少ない施設の一つとして、そのシステムと実績は国内外の多数の学会や論文で高い評価を得ています。我々は地元の先生方や地域施設のためにも良質の画像診断サービス(遠隔画像診断を含む)を積極的に活用していただくことで地域医療にも広く貢献しています。


≪核医学≫

核医学検査は一般に困難とされているオープン枠で良好に運用されています。内容もすべての領域を網羅しており大学病院に相応しいものとなっています。2006年4月よりPET/CTを導入。腫瘍の診断に貢献しています。同時に、PET/CTによる健診も開始いたしました。

≪血管造影・IVR≫

各種血管造影検査の他、放射線診断技術を応用した様々な検査、治療(IVR: interventional radiology)を行っています。血管領域では各種悪性腫瘍に対する動注化学療法、動注リザーバー留置、出血に対する塞栓治療、胃静脈瘤のバルーン下逆行性経静脈的塞栓術、血栓溶解療法、中心静脈リザーバー留置、血管拡張術、血管内異物除去術などが主体です。非血管領域では、肺生検などのCTガイド針生検、各領域の画像ガイド下ドレナージ、椎体圧迫骨折や病的骨折に対する経皮的椎体形成術などを主に行なっています。